修繕共済、契約物件2000棟突破
管理・仲介業|2026年08月10日
補償範囲を順次拡大
大規模修繕積立金の全額経費化を実現した「賃貸住宅修繕共済」の普及が進む。
6月末時点の累計契約棟数は、2000棟を突破。将来的な工事費用となる契約高は114億円となる。3月末時点の工事実績は20件だった。
同共済は、制度の利便性向上を進めてきた。23年から補償対象を順次拡大。外壁と屋根裏・軒裏のみだった対象範囲を全共用部に広げた。25年には老朽化した物件の解体費用も新たに共済金の支払い対象に加えた。これにより、修繕による資産維持から、解体を選択する出口戦略までを一貫してサポートする。

同共済の最大の特徴は、オーナーが支払う掛け金を全額経費として計上できる点にある。掛け捨ての商品だが、地震などの災害で対象物件が消失した際に特例として返金を行う「特別一時金」も確立した。
26年3月からは、修繕が発生した際に請求できる上限金額についてルール改正を実施。共済金はこれまで、請求できる金額が1年単位の区切りだった。例えば契約から2年と半年が経過した場合でも請求可能な工事費は2年分のみとなっていた。新ルールでは、直近の掛金支払い分は全額請求できる仕組みとなり、オーナーの納得感を向上させた。
代理店による販売網も拡大させている。代理店の内訳は不動産会社が中心だが、25年4月から税理士事務所による代理店参入が本格化。26年7月末時点では、約600社の代理店のうち43社が税理士事務所となっている。
今後は、ニーズの強いキッチンや浴室などの水回りリフォームへ、対象範囲の拡大を目指す。事務局の溝端祐三次長は「入居者の住環境向上に寄与する制度として発展させたい」と話した。
(2026年8月10日1面に掲載)





