ECOMMIT、共用部で衣類・雑貨を回収

ECOMMIT

管理・仲介業|2026年08月21日

マンション共用部への設置事例

入居者サービスに付加価値

 不要になった衣類や雑貨を回収する資源循環サービス「PASSTO」の回収ボックスが、分譲・賃貸マンション約400棟、合計10万戸規模の物件の共用部に導入されている。一定規模以上のマンションを対象に、オーナーや管理会社と連携して設置が進む。

 回収ボックスは衣類用と雑貨用の2種類に分け、入居者が不要品を気軽に持ち込める環境を整備。ボックスの設置や回収サービスは無償で提供し、マンションの管理員が内箱を交換するだけで運用できるため、導入しやすい点も評価されている。

 東京都内の管理会社では、入居者向け会員サービスと連携し、不要品回収サービスとしてPASSTOを導入。引っ越し時に不要品を宅配で回収できるようにすることで、入居者サービスの付加価値向上につなげている。また引っ越し事業者とも連携し、退去時に発生する不要品を資源循環へつなげる仕組みも広げているという。

 PASSTOは、ECOMMIT(鹿児島県薩摩川内市)が展開する回収・再流通プラットフォームだ。商業施設やアパレル店舗、自治体施設などに設置した回収ボックスや宅配サービスを通じて衣類や雑貨などを回収し、全国のサーキュラーセンターで選別したうえでリユース・リサイクルへとつなげる。回収から再流通までを一貫して担うことで「捨てない社会」の実現を目指している。

 ECOMMITが不動産市場にも注目する背景には、ZEH(ゼロ・エネルギー・ハウス)仕様のマンションをはじめとする環境配慮型住宅への関心の高まりがある。回収プラットフォーム開発部・レジデンス営業グループの内田雄太氏は「デベロッパーや管理会社からの問い合わせは年々増えている。ごみの回収・処分に関する負荷軽減に加え、回収量や二酸化炭素(CO2)削減量をデータとして可視化できることから、ESG(環境・社会・企業統治)やサステナビリティーへの取り組みの一環として採用するケースも広がっている」と話す。

 現在、PASSTOの設置拠点は全国約6000カ所。商業施設やアパレル店舗から郵便局、自治体施設などにまで広がり、2025年度の回収量は約1万4500トンに及ぶ。今期は約1万7000トンを見込む。

 同社は8年に設立。鹿児島県で中古建設機械などの輸出事業からスタートしたが、海外でリユース品が適切に処理されず、環境汚染を引き起こしている現場を目の当たりにしたことを契機に事業を転換。現在の資源循環事業へと発展した。23年以降は大型の資金調達を重ね、今後は自動選別設備の導入など、物流・選別工程の自動化も進めていく。

(2026年8月17日5面に掲載)

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