マコトーマス、6年で管理戸数6倍に伸長

マコトーマス

管理・仲介業|2023年03月14日

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マンスリーマンション用のホームページ「マコットマンスリー」

 福島市と福島県郡山市の一部を商圏に総合不動産事業を行うマコトーマス(福島市)は6年で管理戸数を約6倍の1010戸に伸長。今後は地元の管理会社のM&A(合弁・買収)に注力し、33年までに5倍の5000戸を目指す。

33年に売り上げ30億円目指す

 同社の売り上げは年間5億円。そのうち3億円が売買事業、残りの2億円が賃貸事業とマンスリーマンション(以下、マンスリー)事業だ。

 創業は09年。当時は売買仲介がメインで10年の売り上げは約600万円だった。11年の東日本大震災が契機となり、南相馬市や双葉町、浪江町などの福島第一原子力発電所の周辺地域から同社商圏への移住が増加。売買仲介や買い取り再販、宅地分譲で大きく売り上げを伸ばし、17年には売り上げは2億円、従業員も7人にまで会社規模を大きくすることができた。

 しかし、16〜17年ごろには震災特需も落ち着き、現在の会社規模を維持するには売買事業のみでは厳しいと判断。17年からストック型ビジネスが見込める賃貸事業に本格的に参入した。当時の管理戸数は170戸だったが、6年で約6倍に急増。現在では130人のオーナーから管理を受託している。従業員も21人にまで増えた。

 同社の強みは売買事業の実績を生かした、収益不動産の紹介だ。22年6月期の賃貸住宅の売買仲介・新築紹介は8件、買い取り再販は2件を手がけた。仲介や再販をきっかけにオーナーから管理を受託。管理物件の約3割が収益物件の売買経由の案件だという。

 注力しているのはマンスリー事業だ。ストック型ビジネスの一環として、20年1月から事業を開始し、73戸を運営している(23年2月時点)。エリアに競合他社がほぼないこともあり、福島県でトップクラスの物件提供数だ。

マンスリーの一室写真

同社が提供するマンスリーの一室

 新型コロナウイルス下で運営が厳しかったものの、22年1月以降、問い合わせが増え、稼働率は約80%を維持している。そのうち8割は法人契約によるもの。他社の管理物件をメインに借り上げて、マンスリーとして提供している。

 今後はビジネスホテルを自社で建築、運営する計画で、33年にマンスリー330戸、ビジネスホテル70室の提供が目標。

 長期的には、33年までに年商30億円、うち売買事業で15億円、賃貸事業とマンスリー事業で15億円の売り上げを目指す。そのために、管理戸数5000戸、拠点数6カ所、従業員数70人まで増やすのが目標だ。

 「安定的に会社を成長させるためにストック型ビジネスの割合を高めている。管理戸数はM&Aにより、増やしていきたい。福島県内の後継者不在で管理戸数50〜100戸の小規模事業者から上は1000戸規模の会社の獲得を目指したい」と山岸誠社長は話す。

マコトーマス 山岸誠社長写真

マコトーマス
福島市
山岸誠社長(43)

 

(2023年3月13日7面に掲載)

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