新興の紹介サイトが台頭
ここ3年で優良リフォーム会社をネット上で家主に紹介する新たなWEBサービスが相次いで開設している。
今後拡大が見込まれるリフォーム市場をにらんだ戦略としては大手ハウスメーカーがリフォーム人員を拡大するなど力を入れてきているが、ベンチャー発の新サービスも多い。
家主がネット上でリフォーム会社を気軽に探すことが当たり前になれば、業界内の競争激化が容易に想像できる。
今回はリフォーム仲介各社のサービスを紹介していきたい。
昨今の開設サイトの特徴は、「明瞭な価格帯・相場」を提示しているものが多い。
その点で規模拡大をにらむのは、大手携帯ゲーム・グリーの子会社、グリーユナイテッドライフ(東京都港区)だ。
キッチンや床など各所のリフォームの価格を定額で提供し、問い合わせた家主に対して適材適所で優良リフォーム会社を紹介するビジネスモデルだ。
同社は、昨年7月に開設したサイト「いえプラス」を、昨年末に13億400万円で買収したセカイエの「リノコ」を母体にサイトを一本化する方針を示した。
両サイトの登録企業を足せば、単純計算で700社ほどになる。
同社・浅沼達平社長は「リフォーム価格は各社ピンキリ。不透明な業界の体質を変えたい思いが強かった」と事業に対する思いを語る。
リフォーム箇所ごとの「価格相場」をサイト上に明記したことでユーザー数を1.4倍に増やしたサイトもある。
IT企業のマッチングジャパンが運営している「家仲間コム」だ。
開設時期は06年と先行しているが、その後6年間で発生した各社見積もりデータ約4万件を集計して作成した価格相場ページを設けたのは12年。
「施工価格は各社バラつきがあり、目安となる相場はかなりニーズがあると思った」(大永和弘社長)。
同サイトのPV数は約94万件だ。
優良で低価格のメニューが優先的に受注していく傾向からリフォーム各社は競争激化を強いられ、家主にとっては今後リフォーム・リノベーションを行う上で選択の幅が広がることになる。