ライフラインサポート事業を展開するDUAL(デュアル)ホールディングス(東京都品川区)は、空室時の電気手続きを代行する「空室通電DX」を通じて、管理会社との関係性を構築し、事業を拡大してきた。脱炭素社会に向けた取り組みを加速し、管理会社へのさらなる価値提供を推し進める。
不動産会社の困りごとを解決
インフラサポート 約1000社に提供
DUALホールディングスの主力事業は、入居者のライフラインの手続きを代行するサービス「ライフラインConcierge(コンシェルジュ)」と空室通電DXを合わせたライフラインサポートである。両サービスで売り上げの約8割を占め、提携する不動産会社は約1000社に上る。
2018年に開始した空室通電DXでは、入退去時の電気の使用開始・停止の手続きを管理会社に代わって無料で行い、空室期間の電気料金もDUALホールディングスが負担。入居者に対しては、電気、ガス、水道、インターネット回線などの切り替え手続き代行サービスを案内する。切り替えの際に発生するインフラ事業者からの手数料収入を得るビジネスモデルを、他社に先駆けて構築し、提携する不動産会社を増やしてきた。
足立守平社長は「元々不動産会社に対して、入居者向けネット回線を販売する事業からスタートした。その中で不動産会社から空室発生時の電気に関する手続きの業務負担が大きいという声が多く寄せられ、サービスを開始した」と話す。