常口アトム13年勤務の元社員が逮捕
約6万戸を管理する北海道大手の不動産会社・常口アトム(札幌市中央区)の元従業員が、在職中に合い鍵を使い管理物件の入居者宅に窃盗目的で侵入したとして3月に逮捕されていることがわかった。
逮捕された元社員は旭川市内の店舗に2003年から16年11月まで約13年間勤務していた。北海道警察本部は元社員の自宅から約200本の合い鍵を押収している。
同社は日刊紙などの報道に合わせ6月13日に、ホームページ上で謝罪文と再犯防止策を掲示している。
業務上入手できる鍵を悪用した住宅侵入事件は同社にとって初めてではない。10年にも社員が合い鍵を使い女性の入居者宅に侵入し暴行を働いた事件を起こしている。同社によると、事件以降、鍵の管理体制を厳重化し、すべての鍵に複製できないようプレートを装着するなど再犯防止策に努めてきたが、管理監督が徹底されていなかったという。
同社は「関係者にご迷惑をおかけした。きわめて重く受け止めて反省している。再発防止に努めたい」とコメントしている。
国土交通省や北海道の建築指導課によると、宅建業法に抵触する場合は、企業も指導や処分の対象になるが、今回は該当しないという。