賃貸住宅の企画会社・キュピ(東京都墨田区)が、自社運営する民泊物件3戸の稼働率を上げるために、民泊に「宅飲み」を掛け合わせたユニークな差別化策を打ち出している。仲間内の自宅で居酒屋より安く飲み会ができる「宅飲み」を、民泊物件内でもやりやすいように仕様を整えた。新たな需要を喚起していく。
共有キッチンラウンジを活用
民泊物件で宅飲みをするメリットについて、齊藤浩一郎社長は「終電を気にせずに、そのまま部屋に泊まることができる」と強調している。仲間内の自宅だと、そのまま泊まれないケースや、泊まれてもベッドが足りずにごろ寝となるケースが考えられる。一定数のベッドをこしらえた民泊物件であれば、宅飲みのデメリットを克服できると考えたのだ。
同社が運営する民泊物件は東京都渋谷区幡ヶ谷にある。最寄り駅から徒歩12分の住宅街に、新築された長屋兼メゾネット型の賃貸住宅4戸分をキュピが借り上げ、そのうち3戸を民泊用に転貸している。間取りは1LDK。上下階で共有キッチン・ラウンジスペースと、寝室用のスペースとで分けている。