JR武蔵野線「新座」駅より徒歩約12分の場所にある『ギンモクハウス』は、3棟の戸建てだ。周辺家賃より2万〜2万5000円ほど高い家賃設定だが、自然素材を多用し、敷地内に入居者専用の菜園が付いていることから満室になった。
全戸ロフト付でハンモックが楽しめる空間、外に出れば農園が見渡せる緑豊かな立地
『ギンモクハウス』は、幼い頃から木造の家に住んでいたオーナーが、木の手触りや木の家に住む楽しさを体感してほしいという願いのもと生まれた。
施工は、自然素材や国産材を使用した家づくりを得意とする千葉工務店(埼玉県越谷市)が担当。同建物の床材には、埼玉県産の杉の無垢材を使用し、天井は杉材の表しとなっている。壁には、自然素材でつくられた壁紙「オガファーザー」を用い、子どもたちも安心して暮らせる住まいを目指した。
キッチンには温かみのある印象の陶器質タイル「シャモットタイル」を採用。1階のカーテンレールやトイレのタオル掛けなどは黒色とし、室内の雰囲気にアクセントをつけている。階段下収納やクローゼットの他、約5畳の納戸を設けた収納が充実したプランもある。
全住戸2階にロフトを設けて、1室にはハンモックの設置できる梁を用意した。同工務店の千葉弘幸社長によると「ロフトや勾配天井を採用することで、広く見せる工夫をしている」とのことだ。
全ての住戸から菜園のある庭が見える。それは庭を通して、入居者同士に会話が生まれやすくするためだ。庭には菜園の他、ブルーベリーやオリーブなどの木を植樹し、住戸間に垣根を設けずに、隣家同士の距離感を保てるように工夫。希望があれば農家であるオーナーから、家庭菜園に関するアドバイスを1年間にわたり受けられる。