フラットエージェンシー(京都府京都市)は9月10日、築35年のアパートを改装して、留学生と日本人学生が国際交流を図ることができるシェアハウスをオープンした。
各戸にシャワー、トイレを備えた個室38室と、共用の談話室があるシェアハウスタイプの物件。京都の大学に在籍する学生に入居を限定している。同社は大学から留学生20人の推薦入居を得ている。賃料は、大学直接契約の場合、月額3万9000円(共益費5000円、敷金なし)。個人契約の場合、月額賃料3万円(敷金3万円、礼金・更新料なし)で契約期間は2年。
もともとは1Rなので各部屋にキッチンが設置されていたが、入居者同士のコミュニケーションを促進するために改装時に取りはずしてしまった。各部屋にはベッド、いす、冷蔵庫などの家具を備え付け、インターネットは使い放題にしている。
同社8カ所目のシェアハウスの舞台となったのは、地下鉄北大路駅から徒歩22分、築30年超という難しい条件のため、38室中12室空室の状態が2年ほど続いていた物件。家主は解体して駐車場などにすることを考えていたが、大学側から留学生向け住宅のオーダーを受けていたフラットエージェンシーが「改装してシェアハウスにした方が、収益性が良い」と家主に提案した。改装費用は5年間での回収を予定しており、その期間中はフラットエージェンシーがサブリースする。
「日本人入居者と留学生が交流できるように、コミュニティー広場でバーベキューなどのイベントを考えています。できれば地域住民の皆さんにも声をかけたいですね」(吉田光一社長)
同社は外国人留学生の入居支援に注力している。昨年、日本の大学を卒業した中国人3人を正社員採用したほか、外国人入居者を専門に扱う店舗を開設。一昨年は20件程度だった外国人の仲介件数が昨年は240件に急増した。今年は300人を超える見通しだ。