駐車場のシェアリングサービス『akippa(アキッパ)』を展開するakippa(大阪市)は、2日、フードトラック事業を展開するMellow(メロウ:東京都千代田区)と業務提携を開始することを発表した。『akippa』に登録するシェア駐車場の活用方法を増やすことで、収益性を高めることが可能になる。
用途増やし収益性向上目指す
フードトラックとは、自動車でテイクアウトの飲食の提供・販売を行うサービスのことだ。akippaは2020年4月から『akippaマルシェ』でフードトラック事業を試験的に行い、その際は弁当を販売した。
今回はMellowに登録する約1000事業者という顧客基盤と、マーケティングの提供を受け、シェア駐車場との効果的なマッチングを目指す。
対象エリアは首都圏や大阪市・神戸市からスタート。地方都市での展開も見据える。
空き駐車場を活用したいオーナーにとってのメリットは2つ。1つ目は収益性の向上だ。コロナ禍により、観光客のニーズや日常生活での移動が減少。それにより稼働率が落ちたシェア駐車場をフードトラックに貸し出すことで、収益の取りこぼしをおさえられる。
2つ目が、賃貸住宅の周辺地域にフードトラックを誘致できれば、入居者への付加サービスになる点だ。どういった飲食物を提供する事業者を選ぶかは、オーナーの意向に沿っていく方針だ。
一方で課題もある。匂いや音の問題、客の並ぶスペースの確保などだ。
事業企画室の田中大貴フェローは、「今後はオーナーと事業者が直接マッチングできるようなプラットフォームを作っていきたい」と話す。
(2月22日2面に掲載)
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