パナソニックくらし事業本部くらしアプライアンス社(大阪府門真市)は、19日、賃貸住宅向けにサブスクリプション形式の家電レンタルサービス「noiful(ノイフル)」を開始した。従来の単品売り切りではなく、空間ソリューションをサブスクリプション形式で行うモデルで、賃貸住宅市場の開拓を図る。
サービスは二つ。一つ目の「noiful ROOM(ルーム)」は、オーナーや管理会社の要望、対象となる物件の立地や賃料、入居ターゲットなどに応じて、設置する家電を選択しパッケージ化、サブスクリプション形式でレンタルする。例えば、高性能な調理家電や美容家電を選んでパッケージ化する、といった具合だ。
月額は5000~2万円程度を想定している。家電の配送と設置、回収に加え、アフターサポートや修理・交換の費用は月額に含む。
二つ目の「noiful LIFE(ライフ)」では、オーナーの要望や物件特性を踏まえて、リノベーションと家電、物件のマネジメントをセットで提供する。リノベについては、グループ会社と連携しながら実施する。物件マネジメントでは、仲介業務から管理業務まで一貫して対応する。
noifulの事業目標は2024年に1万2000戸、25年に2万戸、30年に20万戸へのサービス提供。また、3~4年以内に営業利益50億円を目指す。まずは首都圏からサービス提供を始めるが、ニーズに応じて対象エリアを全国に広げていく。くらし事業本部くらしアプライアンス社の松下理一社長は「サブスクの台頭、『イエナカ』の充実、空き家の増加、家電廃棄という四つの市場環境・社会問題に対応すべく、パナソニックだからこそできるサービスとしてnoifulを立ち上げた」と話す。
(2022年1月31日1面に掲載)