足場を組まずコストカット
ドローンを用いた外壁調査を行っている楽天ドローン(東京都世田谷区)は、外壁調査やその調査報告書の作成などを一手に行うサービスを展開している。
外壁調査は大規模修繕のための現地調査や見積もりのために行われる。その際ドローンを使うメリットは、足場を組む必要がないため、調査にかかる費用や時間を削減できることが挙げられる。また落下リスクを伴う作業員の高所作業も不要になるため、安全性でも利点がある。
ほかにも、法定点検である特定建築物定期調査に基づいて、各都道府県の行政に資料を提出する際にも外壁調査が必要となる。
特定建築物定期調査とは、建築基準法に則り行われている建築物の安全性・衛生状態を確認するための法定点検の一つだ。自治体にもよるが数年ごとに報告書を提出する必要がある。そのため外壁調査の際に、足場を組まないことでコストカットが可能なドローンによる調査の需要が高まっている。調査対象の物件はビル、商業施設、マンションなどが中心で、これまでの実績は住宅が350件、それ以外は390件ほどだ。
楽天ドローンは、ドローン操縦者の育成事業や人材マッチング事業、外壁調査事業などを行っていたSKY ESTATE(スカイエステート)を完全子会社化して、その後社名変更を行った。主な事業として、ドローンの外壁調査、空撮、スクール事業である「楽天ドローンアカデミー」の運営などを行っている。
(2025年9月22日7面に掲載)




