ハウスメーカーが省エネ生活を提案
商品|2011年07月11日
ハウスメーカー各社がエネルギー効率の高い住宅や生活の提案を始めている。本格的な夏を前に、省エネ住宅への注目が一層高まりそうだ。
パナホーム(大阪府豊中市)は、7月1日、「エコアイディアレポート2011」を発行した。商品開発や省エネ性能の研究内容、取り組みを紹介している。
同社は4月に次世代省エネ基準を標準でクリアした賃貸住宅商品「フィカーサ」を発売。外装パネルと内装パネルで断熱材を挟んだ、独自の「ダブルウォール」を採用し、品確法の住宅性能表示で最高ランクとなる省エネルギー対策等級4の断熱性能を実現した。窓も断熱性能が高い複層ガラスを採用。夏の外気温を室内に取り込みにくく、冬場は室内の温度を逃がしにくいため、エアコン効率を上げることが期待できる。(関連記事18面「建物を考える」)
エネルギー不足や夏場の電力確保への不安から、各社はさまざまな方針を打ち出している。
太陽光発電付き賃貸住宅をいち早く提案してきた積水化学工業(大阪本社:大阪府大阪市)住宅カンパニーは7月7日、太陽光発電システム、蓄電池、HEMSを導入したスマートハウスの実証実験をスタートした。実用化に向けて本格的な研究を始めたと言える。
HEMSとは家庭内で使用する電気機器の消費電力、発電、電力会社からの送電などを把握し、効率的に電気を使ったり送ったりできるようにコントロールするシステム。今後は、戸建て住宅や集合住宅への導入も視野に入れている。
旭化成ホームズ(東京都新宿区)はエコな暮らしの提案として「しぜんごとちのくらし」と題した冊子を作成。子どもの目線を意識したイラスト入りのもので、植物による冷却効果や家の中に風の通り道を作ることなど、夏場を乗り切るアイディアを紹介。エネルギーに頼り過ぎないライフスタイルの見直しを推進している。