企業研究vol.044 田中稔眞 社長

トリビュート

インタビュー|2020年01月17日

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トリビュート 田中稔眞 社長

 不動産会社同士をつなぎ合わせ、購入ニーズと売却ニーズのマッチングを可能にするアプリを開発したトリビュート。働き方改革を推進し、不動産会社の売り上げ向上をサポートしている。アプリ開発に至った経緯や、今後の展望について田中稔眞社長に話を聞いた。

購入・売却ニーズをマッチングし費用対効果向上

不動産業界の営業を物件主義から人物主義へ変革

――不動産会社向けマッチングアプリ『TRG(トラジ)』を開発した経緯についてお聞かせください。

 新規取引先の開拓や取扱物件の拡大をする場合には、電話営業や飛び込み営業、人脈をつくるため交流会などに参加する必要がありました。実際の業務でも、資料のやりとりはFAXやPCメール、もしくは直接会って手渡しするといった方法が主流ですし、外出してしまうと事務所に戻るまで資料などを確認できないといった場合も多く、非効率な不動産営業のやり方に疑問を感じていました。営業活動以外の業務に時間を奪われ、せっかくのビジネスチャンスを逃してしまったという経験もあります。そのような問題を解決し、全国の不動産営業マンをつなぎ合わせ、購入ニーズと売却ニーズのマッチングすることで、新規取引先の開拓や取扱物件数の拡大や、売上の向上が可能になるのではないかという発想から不動産会社向けマッチングアプリ『TRG』を開発しました。

――ユーザーにとっての利用メリットは。

 現在、全国には約50万人の宅建士取得者がいます。その中から新規取引先を開拓し、いざ商談のテーブルに着いてみたら双方のニーズがまったく合わないといったケースも少なくありません。そうした業者間のミスマッチも『TRG』を使うことで解消されます。双方のニーズが合致した、より親和性の高いパートナーとつながれますので、費用対効果の向上も期待することができます。

――ユーザーである不動産会社同士がどのようにつながることができるのですか。

 「ユーザー検索機能」を使って地域や会社名、店舗名でユーザー検索することができます。買い手と売り手それぞれが、取引実績や得意領域などの情報を見ながら相性の良いビジネスパートナーを探すことが可能です。その中で気になった相手にチャット申請することでパートナーとしてつながることができます。

――その後のやりとりもアプリ内で行えるのですか。

 パートナーとつながった後は「チャット機能」を使って情報交換することができます。これまで対面で行っていた資料のやりとりや、電話でのアポイント獲得などをアプリ上で行えますので、移動時間や商談前などの空き時間を有効に使うことによって、業務を効率的にこなすことが可能になります。その他にも価格やエリアなど購入希望条件を登録すると、条件に合致する物件や土地が自動的に紹介される「自動紹介機能」や、AI‐OCRで概要書など書類を自動でデータ化する「自動生成機能」が搭載されていますので、業務を効率化し営業活動の時間をより多く確保できるようになります。

プロフィール画面(左)とチャット画面(右)

プロフィール画面(左)とチャット画面(右)

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