今回71位につけたブルーボックス(愛知県稲沢市)の賃貸仲介件数(以下、仲介件数)は、2855件となり、前回比で255件伸ばした。接客業務の効率化に取り組み、顧客1組あたり平均1時間ほど対応時間を短縮している。
賃貸営業部の吉川裕一次長は「2020年ごろから、賃貸仲介事業の目標として、接客時間の短縮を掲げている」と話す。担当者1人が1日に対応できる件数を増やし、効率を高めながら成約件数を増やすことが目的だ。
20年ごろからウェブ申し込みを開始。オンライン予約システムなどを提供するSTORES(ストアーズ:東京都渋谷区)の「STORES予約」を活用する。顧客がポータルから問い合わせた後のお礼のメールに記載したURLから、来店予約ができる。予約確定後、事前アンケートを自動で送信。引っ越しの諸条件や希望物件の情報を回答してもらう。
これらの情報を基に、遅くとも来店前日までに、担当者が5物件ほどをピックアップし、各店舗の店長に提出する。来店前に基本情報の入力から提案物件の準備まで完了している状態だ。
来店顧客1組あたりの接客時間は、システム導入前の平均3時間から、2時間となった。1人あたりの月間平均接客件数は15%向上。さらに、営業担当1人あたりの残業時間をおおよそ30%ほど削減できているという。
23年6月期の賃貸仲介事業売り上げは4億5000万円と、19年度比で6000万円伸長。コストの増加分は、STORESの年間システム利用料の31万円。
今後はポータルからの反響来店率の向上を狙う。23年に、反響後の架電営業を試したところ、来店率が5%程度向上したことを受け、ポータル反響後、営業電話をかけるように指導している。
(2024年1月1・8日8面に掲載)