既存家主からの受託で伸長
不動産事業やエネルギー事業を展開する冨士物産(静岡県浜松市)は、管理戸数が1万戸を突破した。管理担当者が入居者獲得や工事に関しての窓口を一括で担うことで、オーナーとの信頼関係を構築。追加受託や新規オーナーの紹介につながった。
同社は不動産事業のほか、液化石油(LP)ガスの供給や建材の販売など、大きく五つの事業を手がけている。全体の売り上げのうち、不動産事業は約2割を占める。
不動産事業では静岡県豊橋市・浜松市・磐田市・掛川市の静岡県中遠エリアなどを商圏とする。売り上げ構成比は管理が50%、リフォームが20%、建築と売買がそれぞれ10%、賃貸仲介、付帯商品売り上げが5%ずつだ。
管理戸数の増加分のうち、既存オーナーからの追加受託が7割、新規オーナーの紹介が3割を占める。西田行宏執行役員は「既存オーナーとの信頼構築に重点を置いてきた。そのために入居者の獲得や工事の受注など、管理担当者がすべて担う『分業しない制』をあえて採用している」と話す。
不動産事業には45人が在籍する。管理担当者は17人で、1人あたり600~1000戸を担当している。オーナー数に換算すると、担当者1人で30~40人のオーナーに対応していることになるという。
分業しない体制のほか、遠方在住の場合を除き、月1回はオーナー訪問する機会を設けている。対面で会話することも、信頼関係を構築できた理由の一つとみる。
今後さらに管理戸数を伸長させるため、二つの施策を実施する。一つ目はインセンティブの改定で、2024年9月から開始している。新規オーナーからの受託を獲得した場合、管理受託営業の担当者は既存オーナーからの追加受託を獲得した場合よりも2倍のインセンティブがつく。二つ目はエリアの拡大だ。東京都や神奈川県での新規開拓を見据える。これらの二つの施策の下、27年までに管理戸数1万2000戸とさらなる事業拡大を目指す。
(2025年2月17日3面に掲載)




