冨士物産、オーナーとの接点増やす

冨士物産

管理・仲介業|2024年08月05日

セミナーには毎回50人ほどが参加する

セミナーやイベント積極実施

 9753戸で137位に付けたのが冨士物産(静岡県浜松市)だ。前回比で105%となった。同社は年間平均で500~600戸ペースで管理戸数を伸ばす。

 商圏は静岡県中部から愛知県豊橋市周辺まで。特に本社のある静岡県浜松市を中心とする静岡県西部で存在感を示す。

 管理戸数を増やすために注力していることは、オーナーとの接点強化と、他事業とのシナジー向上。

 オーナーとの交流を密にすることで、相談しやすい関係をつくることが狙いだ。新型コロナウイルス禍で開催できなかったレクリエーションなども再開した。2023年は、浜松市と掛川市で計3回のセミナーを開催。各回、40~50人程度のオーナーが参加しているという。

管理戸数グラフ

 24年6月に実施したセミナーでは修繕積立金について説明。大規模修繕共済を提供する、全国賃貸住宅修繕共済協同組合(東京都千代田区)の担当者を講師として招き、同組合による共済の仕組みや活用の仕方などを解説した。

 同社の不動産統括本部西田行宏執行役員は「オーナー同士での交流・意見交換をしたいという声も多い」と話す。

 他事業とのシナジー効果も狙う。同社はプロパンガス(LPガス)事業も手がけており、社内の連携強化のため23年4月より社内の体制を変更。西田執行役員がプロパンガス事業の部長も兼任する。ガス関係のイベントへの参加や、部署をまたいだ勉強会も始めた。

 「当社の商圏では8割の物件がLPガス。法改正もあり、売却時の設備の貸与残がある場合の対処方法などオーナーの関心も高い。適切な情報を提供することで、オーナーとの信頼関係構築につなげる」(西田執行役員)

 24年3月期のグループ売上高は106億円。そのうち不動産事業の売り上げは11億円ほど。不動産事業の構成比は、管理事業が50%を占め、工事請負が40%、仲介が5%、その他5%。

 不動産事業は経常利益率の向上を目標に掲げる。経常利益率10~15%を目指し、ストックの強化と新規事業として買い取り再販を進め成長戦略を描く。管理戸数は3年で2000~2500戸増を狙う。23年から買い取り再販事業を試験的に開始し、4件を販売。今後、年間10件の買い取り再販を目指すとしている。

(2024年8月5日6面に掲載)

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