4月から設備費計上禁止
経済産業省は、液化石油(LP)ガス事業者を対象とした制度「三部料金制の徹底」を4月2日に施行した。ガイドラインでは、賃貸住宅における対応例が具体的に示された。
新制度は、LPガスの利用料の内訳を利用者に明示することを定めた。施行以前の既存契約を含むすべての契約が対象だ。
料金の内訳は基本料金、使用量に応じて発生する従量料金、消費設備の貸与に関わる設備料金の三つ。特に賃貸住宅に導入されるLPガスは、ガス事業者がオーナーへの営業力を高めるためにエアコンなどの無償貸与を提案し、これらの設備費を入居者の利用料金に上乗せすることで投資費用の回収をしていた実態があった。
新制度により、このようなあしき商慣行を断ち切る。請求書には、ガスと関係のない設備費が計上されていないことを示すため、三つの料金を表記させる。
4月2日以降の新規契約については、消費者の利用料金に対し、ガスと関係のない設備費の計上を禁止する。また賃貸住宅では、ガスに関わる消費設備費についても回収を認めない。実質、設備料金の欄には「該当なし」「0円」と記載することとなる。
ガイドラインでは、賃貸住宅の入居者の利用料金から設備費を回収していないが、オーナーへは設備の無償貸与を実施している場合の対応について、説明責任があることにも言及した。具体例として、ガス会社の固定資産台帳などの経理に関する書類により、該当する設備が減価償却されているか、または経費処理されているかを確認できることを想定している。
一方で自助努力を隠れみのに、一部のガス事業者が消費者から関係のない設備費を回収するケースがあると経産省は指摘する。同省資源エネルギー庁資源・燃料部燃料流通政策室の日置純子室長は「オーナーが利益供与を受けない意思を持つことが重要だ」と語る。
なお4月2日時点での既存契約については、ガスの利用料金における設備費の計上は禁止されていない。ただ、新制度に対応した利用料金への早期移行を努力義務化している。
(2025年5月5日1面に掲載)




