賃貸物件の初期費用の支払いにおける選択肢が広がりそうだ。仲介会社向けDX(デジタルトランスフォーメーション)支援サービスを手がけるiimon(イイモン:東京都中央区)と、分割払いサービス「後払いワイドQR分割払い」を提供するポケットカード(東京都港区)が業務提携した。振り込みによる初期費用一括払いが一般的な賃貸業界において、分割払いの浸透を狙う。iimonの後藤光弘COOとポケットカード営業本部営業第二部の高橋正夫次長に話を聞いた。
見積もりで提示、成約率向上へ
――業務提携に至った経緯を教えてください。
高橋:後払いワイドQR分割払いは、初期費用や更新料の分割払いが利用できるサービスです。これまで美容クリニックや啓発スクールなどの支払いで多く使われてきました。一方、不動産業界では、初期費用は振り込みで一括払いすることが一般的です。しかし、一括払いしか選択肢がないことで、初期費用を分割払いしたい入居者が引っ越しを諦めたり、賃料の低い物件を選択したりせざるを得ないという状況があります。すでに多くの仲介会社と取引のあるiimonと提携することで、仲介現場の課題を解決できると思いました。