マンスリー運用のリスク回避
gooddays(グッドデイズ)ホールディングス(東京都品川区)は、提供する電子契約サービス「IMAoS(イマオス)」において、定期建物賃貸借契約(以下、定期借家契約)における口頭説明を省略できる機能を開発。定期借家契約を結ぶケースが多いマンスリーマンション運営事業者の大幅な業務効率化に寄与するほか、説明が不十分と見なされることで生じる契約リスクの回避につなげる。
同機能では、契約期間に関する説明書をダウンロードできるほか、いくつかの設問を通じて賃借人が契約期間を理解していることを証明できるようにした。同社は経済産業省の、規制適用の有無を所轄官庁に確認できる「グレーゾーン解消制度」を通じて適法性を確認。法務省より、同機能が説明の手段になり得るとの回答を得てサービス化した。セミナーを通じて関係事業者への周知を進めているほか、7月にはマンスリーマンションの運営管理システムと連携。IMAoSの利便性向上を図っている。
定期借家契約を利用するためには、借地借家法38条3項で定める「契約前の書面交付」と「賃貸人による説明」が必要となる。同社は2020年に定期借家契約を電子化するための実証実験を行い、22年にはオンラインでの書面交付や契約締結の有効性が法務省により認められた。一方で「賃貸人による説明」は口頭で行わなければならないとの解釈が一般的で、定期借家契約における電子契約サービスの普及の障壁となっていた。
従来は、口頭説明を省いた契約は「期限の定めなき普通建物賃貸借契約」と見なされ、家賃滞納時などに明け渡しの請求が進まず、物件の収益性を低下させてしまう可能性もあったという。
経産省の法務専門官として、同機能の審査を担当した弁護士法人ほくと総合法律事務所(東京都千代田区)の藪田崇之弁護士は「何をすれば説明になるのかということが条文に明記されておらず、口頭で行われることが求められていた。法律上の説明要件を満たすためには、定期借家契約には更新がなく、期間満了により契約が終了するということを賃借人にわかりやすく伝えることが重要。口頭による説明を当機能で代替することができるとの法務省の見解を得ている」とコメントした。
gooddaysホールディングスは、同機能により電子契約サービスが普及することで、これまでマンスリーマンションとしての扱いが難しかった、建て替え計画がある物件や、転勤などの理由で一時的に空き家となっている物件の活用促進につながることを見込む。
(2025年9月8日20面に掲載)




