年間賃貸仲介件数2107件のアパートセンターオカモトは、出稿時間やオプション付帯など詳細部分にもこだわってポータルの出稿を行っている。これにより、2022年の反響件数は21年比で460件増加し5860件となった。反響来店数は300件の増加となっている。
22時反映に合わせアクセス増
商圏は愛知県刈谷市、岡崎市、豊田市など中部の西三河地方。全従業員数は56人で、そのうち賃貸仲介事業の担当者は11人。全員が営業を担当する。ポータルへの新規物件登録は専任担当を設けず、店舗の担当者が行っている。
利用するポータルはSUUMOと「at home(アットホーム)」「アパマンショップ」の3サイト。年間の合計出稿件数は、3万1000件。そのうち、アパマンショップは42%、SUUMOは35%、at homeは23%の比率だ。年間出稿費用は非公開。
掲載反響率はSUUMOが特出しているという。時期や店舗によって変動があるものの、おおよそ40%程度で推移している。
反響数を増やすために同社が行っている施策は主に三つ。一つ目は写真の掲載点数の条件を満たすこと。二つ目は入稿時間を決めること。三つ目はこまめに付帯オプションのチェックを行うことだ。
一つ目の写真掲載点数は34枚を厳守。これは同社が加盟するアパマンショップのシステム「Apamanshop Operation System(アパマンショップオペレーションシステム:以下、AOS)」を活用しポータルに出稿する際の上限枚数だ。上限枚数に達しない場合は、競争力が低くなるためSUUMOへの掲載は行わないという。
二つ目は、出稿のルール決めだ。AOSは13時までに入稿すれば当日の22時にポータルに反映される。賃貸営業部の山口司課長は「夜間はスマートフォンからのアクセス数が多い。仕事を終え、帰宅してから物件を探すユーザーに向け、新規物件として上位に投稿されるようにしている」と話す。
三つ目のオプションのチェックでは、毎朝SUUMOの管理ページから効果を確認。どの物件にオプションを振り分けるか調整を行っている。
ポータルの運営会社の担当者からこまめにエリアの反響をヒアリングし、どういった間取りへのページアクセスが多いのかを確認。それに合った物件にオプションを付与する。例えば単身者向けの検索が多いのであれば、単身者向けの物件にスマホ版の検索トップに広告表示される「スマピク」を付帯するなどだ。
「ポータル掲載はロジック通りに対応することが重要。既に近隣の事業者がオプションをつけているものに関しては、アクセスが伸びにくい。効果が出やすい物件に費用を振り分ける工夫が重要」(山口課長)
(2023年2月13日7面に掲載)