信頼を基準に選ばれる人材育成
原状回復工事のハウスクリエイト21(東京都足立区)が、力を入れるのは人材教育だ。
早くから国際規格ISOを取り入れる等、工事の品質管理に力を入れてきた同社だが、人材管理の比重を上げていく。
一環として始めたのが、月に1度の社内研修だ。
テーマは、修繕や新商品の研究などリフォームに関連することはもとより、J―REITの仕組みなど扱うなど多岐にわたる。
「普段、リフォーム依頼などで接するのは管理会社だけです。しかし、依頼者の依頼者としてファンドやAM会社がいる。それぞれの役割、仕組みを知ることで、目の前の仕事が違った角度から見られることがあります。営業社員にも、現場監督にも不動産業全体を俯瞰してみる目を養ってもらいたい」と小森谷則雄社長は語る。
社内研修以外にも、教育会社の提供するセミナーなどに参加させている。
新卒採用を始めたのは会社設立から10年ほど経た時期からだ。
「当時、経営的には、まだ余裕はありませんでしたが、先を見据えた取り組みとしてスタートさせました」(小森谷社長)。
以来、採用と教育に力を入れている。
定着した人材が屋台骨となり、売上は10年で倍近く伸びた。
目指すのは、とかく価格とスピードだけで評価されがちな原状回復工事に品質と信頼を新たな基準として定着させること。
「信頼には、人間性を含めた担当者の力量がかかせません。これからも、教育に費用を投じたいと思います」