4年連続転入超過に
大阪府松原市が、若年世代に向けた移住・定住促進策により、人口流出に歯止めをかけた。2021年まで転出増加が続いていたが、22年に転入超過となってから、23年に603人、24年に597人、25年に775人と増え続けている。
具体的な移住・定住促進策として、新社会人向けと、新婚世帯向けの2つの施策を23年から行った。
一つは市内の民間賃貸住宅に住む、学校を卒業して5年以内の社会人を対象に、家賃を補助する「松原市新社会人応援補助金」だ。補助額は、男性が18万円、女性が21万円。松原市の単身向け1Kの月額家賃相場が6万円で、その半額相当分を半年間補助する。利用者は23年は71人、24年は72人、25年は57人だった。「1人暮らしを始めるタイミングで利用してもらい、住みやすさを実感してもらうことにした」(市長公室企画政策課井内岳郎課長)
新婚世帯に向けては、夫婦ともに39歳以下の世帯を支援する事業「松原市結婚等新生活応援補助金」を実施。ともに29歳以下であれば、松原市で新居を購入した場合は100万円、賃貸住宅に住む場合は家賃・敷金・礼金・共益費などに最大60万円を補助する。30~39歳の人がいる夫婦であれば、購入費や家賃等をそれぞれ29歳以下の補助額の半額を最大として補助する。23年は121件、24年は192件、25年は194件と、年々利用が伸びている。
松原市結婚等新生活応援事業のチラシ
この補助事業は国の「地域少子化対策重点推進交付金」を活用している。交付金は世帯所得が500万円未満などの対象要件があるが、松原市の補助金は独自要件として世帯所得の制限を設けていない。また、松原市は住宅購入世帯に限り、補助上限額も最大100万円としている。
松原市は大阪府のほぼ中心に位置し、約16㎢に11万5000人が生活する。大阪駅・梅田駅まで電車で30分程度でアクセスでき、生活の利便性が高い。
松原市役所
だが、近年は毎年約1000人ずつ人口が減り、21年まで転出超過となっていた。特に、進学や就職による若い世代の転出が目立っていたため、若年世代に響く制度を設けた。「20歳未満、30歳代で転入超過となり、20歳代でも転出を抑えられている。事業の効果が出ている」(井内課長)
(2026年9月21日2面に掲載)





