大井不動産(福岡県福岡市)は3月1日から「相続・事業承継に関する総合サポートサービス」を開始した。
サービスの対象となるのは、地主や家主などで相続問題や後継者についての悩みを抱えている者。サービスを行なう会社として「TOKアシストグループ」を設立。法務・税務・不動産各分野の専門家が連携し、相談に乗る。法務は鴻和法律事務所事業継承部が、税務は田中哲税理士事務所が、不動産は大井不動産とそのグループ会社であるオー・エイチ・アイがそれぞれ担当する。
「TOKアシストグループ」設立のきっかけとして、この1年間で相続に関する相談の数が倍増したという背景がある。その中でも不動産に関係する相続問題は、不動産の知識と法律・税務の知識が総合的に求めらる。
「不動産に関する相続問題は個別性が強いです。賃貸住宅のオーナー様が所有する物件一つをとっても自治体、立地などの条件で解決策も変わってきます。そこで専門家の知識を実態に生かしていけるサポート体制をつくりました」と大井不動産売買部の勝川恭平氏は語る。
基本的な流れとしては、不動産担当者が窓口になり、相談者から悩みについて細かくヒアリングしていく。ヒアリング情報を法務担当と税務担当に伝える。法務・税務担当は専門知識の提供を行い、不動産担当と話し合い解決方法を提示。不動産担当がオーナーにその解決策を伝える。
「不動産担当者は金融機関での勤務経験がある者を採用しています。いわば法律・税務の専門家と相談者との橋渡し役。どんな専門知識が必要かを相談内容から判断し、最適な専門家に相談内容を伝えていきます」(勝川氏)。