入居者同士自然に挨拶交わせる仕掛けを工夫
ブルースタジオ(東京都中野区)が企画・運営する「すずの木ハウス」が3月14日に竣工した。
東武東上線朝霞駅から徒歩12分。
木造2階建てのテラスハウス全6戸で、間取りは1LDK。
専有面積は44.71~51.83㎡。
賃料は10万3000~12万3000円と周辺の賃貸住宅に比べ、約1万円高い設定になっている。
ターゲットは生活の豊かさを求める30代のファミリー。
現在、想定通り、30代を中心とした3世帯が入居しており、他の2戸も申し込みが入っている状況だ。
周辺環境は、古き良き農村風景が見られ、自然環境や地域風習を色濃く残す地域だ。
長屋式の建物で、メーンゲートから各戸の玄関までのアプローチは、全世帯が顔を合わせることができるよう、設計した。
玄関先は10㎡ほどのガーデニングスペースを用意し、菜園作りなどの際には、アプローチを通る入居者と顔を合わせる仕掛けだ。
玄関扉を観音開きにすることで、外と中を分断せず、部屋から外にかけて広く使える工夫がされ、入居者同士がほどよく干渉し合える作りにした。
例えばブランチなど外で食事をしたときに自然と挨拶が交わせる、そんなコミュニティとなっている。
外壁はサイディングで施工。
あえてムラができ、ほどよい風合いが出る茶系のポーターズペイントで塗装した。
2階に用意されたバス、トイレの外壁の壁紙は、100種類の中から入居者が選べる輸入壁紙を用意。
また、床は経年で味が出てくるように無垢材のフローリングを使用。
1階のキッチンは白色のタイル張りにしており、ワンランク上の暮らしを演出する。
大島芳彦専務は、「プライバシーとパブリックを重ねた中間的な共同住宅とすることで、コミュニティの一員として豊かな生活が実現できる住宅にしています」と語る。
入居者からは都心へのアクセスもよく、自然豊かな環境が気に入ったという声が上がっているという。