空き家所有者アンケート調査結果
公益社団法人全国宅地建物取引業協会連合会(全宅連:東京都千代田区)が24日に公表した、
空き家所有者に関するアンケート調査の結果で、空き家を管理委託する所有者は、売却や賃貸の活用を視野に入れていることが分かった。
アンケート結果では、空き家管理をしている人について『自分』と回答したのが61.5%と最も多く、『親戚・家族』が18.7%、『特に管理していない』が9.7%、『不動産会社』が6%だった。
管理を事業者に委託している場合の理由では、『売却や賃貸の予定のため』、『売却・賃貸をできる状態にしておきたい』などの回答が多く、活用の意向がうかがえた。
管理委託の月額費用に関しては『1万円以上』が34.3%、『無償』が24.1%の順で一定の金額を払う層と支出をしたくない層に分かれたといえる。
所有者が望む空き家の相談相手(複数回答可)は『行政機関』が48.2%と最も多く、次いで『不動産会社』が38.7%、『専門家(弁護士・税理士・司法書士)』が24.4%だった。
その一方で、相談できる不動産会社の有無については、『ない』と答えた回答者が51.6%と半数を超えた。
空き家相談会への参加意欲も高く、『是非参加したい』と『興味があり機会があれば参加したい』を合わせると45.5%を占めた。
住まいと空き家の所在地の位置関係を問う質問では、現住居と異なる都道府県に空き家を所有していると回答したのは29.6%。
現住所が東京都と神奈川県の場合は、空き家所在地が他の都道府県であるケースが多く、6割を超えていた。
全宅連は国土交通省に空き家所有者の特定につながる情報を宅地建物取引業者に開示できる仕組みを構築するよう要望書を提出している。
アンケートは2015年12月19~27日にウェブで実施。
全国を7地区に分け、それぞれ約250件の回答をサンプルとして抽出、合計1646件の回答をまとめた。