東京都八王市子を中心に約5300戸を管理するエスエストラスト(東京都八王子市)は、同社所有では初めてとなる新築の賃貸住宅を完成させ、完成前に満室となった。
ターゲットを絞り完成前に満室
完成したのは、物件から徒歩5~6分の場所にある創価大学の学生を入居者ターゲットとした『NossA Um(ノッサ ウン)谷野町』。木造2階建ての全28戸。間取りは全て21・11m2の1Kで、家賃は4万9000~5万2000円だ。
創価大学は1年生のほとんどは大学が運営する寮に入り、2年生から一般の賃貸住宅を借りる。同大学はJR中央線「八王子」駅からバスで20分ほどかかるため、電車通学ではなく大学周辺で部屋を探す傾向がある。これまで同社は同大学から部屋探しをする学生の紹介を受けるなど取引があり、多くの学生との接客経験から同大学の学生が好む部屋やほしい設備、間取りなどを熟知していた。
同社の杉本浩司社長は「ニーズが分かっていたので自分たちで物件を持てたら、と考えていた」と話す。そこに、売地が出た。戸建てに向かない変形地で普通の賃貸住宅を建てるには最寄り駅からは遠くて不利だが同大学には近かったため、購入し新築の賃貸アパートを建設することとした。