賃貸・売買仲介などを手掛けるアカネ不動産商会(石川県金沢市)は、2016年から店舗出店の希望者と商店街の店舗オーナーをつなぐ活動をしている。これまでに5件の仲介をし、商店街の活性化に一役買っている。
商店街の活性化に貢献
同社は学生向け物件を中心に年間170件の仲介を行うが、商店街のテナント仲介も手掛ける。商店街の活性化を意識しだしたのは、書店を出店したいという県内女性の来店がきっかけだった。はじめは、書店は厳しいと指摘したが、出店希望者の情熱に根負けして店舗出店の仲介を決意したという。
同社は、商店街にテナントを出すオーナーに掛け合って書店出店の話をまとめた。ただの書店では人が集まらないと考えた女性は店内にカフェを併設。著者によるトークイベントなどの企画も定期的に開催し、20~70代と幅広い世代の地域住民が書店に足を運ぶ仕掛けを行った。その結果、書店は商店街のシンボルになり、閑散としていた商店街に活気が出始めた。
これを機に出店の希望がいくつか出始め、これまでに喫茶店や洋服ショップなど5件ほどのマッチングに貢献。
同社は今年で創業32年を迎える。須加栄会取締役会長が商店街の貸主たちとの信頼関係を構築。
奥谷郁社長が事業を起こしたい若者をバックアップし、商店街の活性を促進してきた。「街にとって人は財産。出店希望者と商店街が活性化するよう、今後もできるだけ多くの出店サポートを実現し、街の活性化に貢献したい」(奥谷社長)
同社は年間170件ほどの仲介を行っている。