『鹿手袋の長屋』は、3棟に分かれた長屋で、全14戸からなる。住まいの中で趣味の車が楽しめるプランやロフトのついた開放感のある住戸、テラスのある住戸など、全タイプ違う間取りを用意。白いRC造の外観や、デザイン性に富んだ空間づくりが好評だ。
テラスやロフトで実面積以上の開放感、店舗用住戸で人の流れとにぎわい生む
『鹿手袋の長屋』は生物建築舎(群馬県高崎市)の藤野高志代表が設計を手掛けた。日差しに考慮するため建物を三つに分け、各住戸から外の町並みが見えるように設計した。明るさを確保しながら隣地の緑を借景とし、風情が感じられるようなつくりとしたのだ。建物と建物の間の通路を、地域住民が散歩がてら通ることもあるという。
同建物にはエントランスや入居者専用のラウンジなどといった共有部は設けず、その分を各住戸の面積に充てた。部屋タイプはワンルーム、1~3LDKで、1~3階建てのプランなどを用意。テラスやロフトを設けたプランを採用している。
全14戸のうちワンルームは5戸あり、それぞれが特長あるつくりとなっている。例えば家庭菜園のできるテラスを設けたロフト付き住戸、可動式収納を採用し、エアコンは天井に埋め込んだ約21畳の住戸。さらに約15畳の住戸内に車を直接とめることができる大胆なプランもある。
「これから電気自動車の時代が訪れる。家の敷地内に車が置けることは喜ばれるはず」という藤野代表の思いから、同建物には屋根のあるガレージ付きのプランを合計4戸用意した。また自転車やアウトドア好きな人にも配慮し、半数の住戸には土間を採用している。