MORE(モア)ホールディングス(以下、MOREHD:福井市)は、2012年から13年間で管理戸数を約5000戸へ倍増させた。商圏において先駆けてブランディングや新卒採用に着手したことで、差別化につなげた。これを仕掛けたのが、3代目の森川佳祐社長だ。優秀な人材の獲得・定着で基礎能力が高い組織づくりを目指す。
服の仕立屋が祖業 管理軸に成長
―HDの組織体制を教えてください。
MOREHDは事業会社の森川不動産、ピッタリハウス、モリノベの3社で構成されています。森川不動産が賃貸仲介や売買仲介、ピッタリハウスが管理事業と自社保有物件の賃貸事業、モリノベが広告や新卒採用を担当しています。商圏は福井県嶺北エリアです。25年度の売り上げにおける事業構成比は、賃貸管理が50%、賃貸仲介が35%、売買仲介が15%となります。グループの従業員数はパートを含めて40人ほどです。
―事業ごとに分社化したきっかけはあったのでしょうか。
私の祖父で現会長が、創業期から宅地建物取引業免許が必要な事業とそうでない事業を分けていました。宅地建物取引士(宅建士)の配置が必要な森川不動産と、管理中心のピッタリハウスに分割することで、宅建士を効率的に配置できます。ブランディングを仕掛けていく方針を定めた12年に、モリノベを設立しました。私が社長に就任した20年にHD化し、MOREHDが経営母体となりました。
―グループ創業54年の老舗です。
創業者の祖父は、元々紳士服の仕立屋を営んでいました。敦賀原発の建設に伴う労働者向けの住宅需要が生まれた時代で、近所で不動産業を営んでいた方から事業を引き継ぐ形で不動産業に参入したそうです。スタートは、宅地分譲・売買仲介でした。
―森川社長が家業に入られたのはいつですか。
11年です。私は大阪府内の大学を卒業後、東京都内の賃貸仲介会社に約6年勤務していました。先代が体調を崩したことをきっかけに、家業に戻ることに決めました。時期を同じくして、管理営業の有能な人材が当社に入社したことで管理戸数拡大の体制が整いました。12年時点では約2500戸だった管理戸数が倍増し、5000戸超に伸長しました。





