2016年7月期の年商10億円突破以降、賃貸住宅の原状回復工事・リフォームを主力に右肩上がりの成長を続けているのがニッソウ(東京都世田谷区)だ。18年に東京証券取引所TOKYO PRO Marketに株式を上場し、20年3月には名古屋証券取引所セントレックスへ市場変更を実施。現在は首都圏で事業を展開し、20年7月期の決算では年間売上高26億円を見込む。成長の秘訣や今後の展開を前田浩社長に聞いた。
原状回復工事主力に年商26億円
工事件数は年間1万件超え
―20年7月の決算では前期比17%増の年商26億円を見込んでいます。内訳を教えてください。
売り上げ大半は賃貸住宅に関する工事が占めています。中でも主力は単価30万円ほどの原状回復工事。それにリフォームやリノベーション、修繕工事が加わるイメージです。年間の工事件数は1万件を超えます。クロスやクリーニング、水道設備、大工などさまざまな業種の職人のチームを50ほど抱えて、工事を行っています。単価が低いので、しっかり利益を出すにはいかに効率よく工事をこなせるかが重要になってきます。そこで、メーンの営業エリアを東京は23区と八王子市近辺、埼玉はさいたま市や川越市まで、神奈川は平塚市の手前まで、千葉は千葉市と松戸市までと大まかに決めています。限られたエリアで数多くの工事を請けているので、現場をうまく組み合わせることで効率良く工事をこなすことができます。独自のシステムを使って工事を割り振っており、どのチームがいつどこにいるかも把握できるので、急ぎの依頼が突然発生した場合は現場に近いチームを向かわせることで迅速な対応が可能です。このことは、顧客の満足度にも非常にプラスになっています。