ライフサイクル費削減でストック重視へ 【連載】CPM®がもたらす高い職業倫理とプロフェッショナルスキル 第75回 企業|2021年10月02日 泉区のビル:改修前 日本は「住」にかかるコスト比率が高い 日本は海外に比べ、衣食住の「住」のコスト比率が高い。日本は地震大国であり、建築基準が厳しく高コストだ。またスクラップ&ビルドが経済を支えてきた部分もあり、使えるものを壊し、処分し、新しく造る、といった高コスト構造になっている。メンテナンスでも、国の指針を守り、まだ傷んでいないのに大規模修繕工事を行うなど、過剰なコストがかかる仕組みだ。 それに対し欧米では、古いものにも価値を見いだし、ストック重視で長持ちさせていく文化だ。「住」のコストを下げ、その分、人生を豊かにするためにお金を使う傾向である。