人材不足の中、管理会社が離職防止に向け、さまざまな取り組みを行っている。採用時の絞り込みや労働環境の整備などで効果を上げており、中には離職率17%からゼロにしたケースもある。
離職率17%からゼロへ
不動産業界において人材の定着は一つの大きな課題だ。厚生労働省が行った「令和5年雇用動向調査」によると、離職率は日本の全産業における平均は15.4%だが、不動産業・物品賃貸業は16.3%と1ポイント近く高い。そんな中でも、取り組みによって離職率を下げている会社がある。
相性が合うか重視
福岡県と東名阪を商圏に、グループで約2万9000戸を管理するGood(グッド)不動産は創業から17年たつが、継続して離職率を5%以下に抑えてきた。採用時の見極めと多様な働き方ができる仕組みが離職防止に効果があるとみる。
牧野修司社長が最も重視するのが、入社時のミスマッチを防ぐことだ。
「社内の人間関係を大切にしているので、社風や既存社員との相性が重要。人間関係が円滑であれば、仕事上のコミュニケーションもうまくいきやすい」(牧野社長)
そのため、履歴書や、最終面接前のオンライン面接の内容もすべて牧野社長が確認。その過程で応募者が自社の理念や価値観を理解できているかを判断基準の一つとし、最終面接を含めて採用可否を決めている。
入社後にも離職を防ぐポイントがある。社員が望む多様な働き方を受け入れる体制づくりだ。2016年ごろから、年に1回の面談時に希望があれば、他部署やグループ会社へ異動できるようにした。実際に営業職から事務職へ異動した事例や、福岡から東京のオフィスへ異動した事例もあるという。
牧野社長は、賃貸管理会社にとって離職防止は優先的に取り組むべきだと考えている。「オーナーは自身の物件を長年担当してくれて、物件について知り尽くしている人物を求めていると思う。オーナーと長く信頼関係を築ける社員に成長してほしい」(牧野社長)
Good不動産
牧野修司社長




