家具のない室内写真に、AI(人工知能)を使って家具を配置するバーチャルホームステージングサービスが、賃貸物件においても利用されつつある。国内ではまだ黎明(れいめい)期にある市場を切り開き、全国規模での普及を目指すのが、スタートアップ企業のカグオク(東京都文京区)だ。増山大知社長は「バーチャルホームステージングは単なる見栄えの改善ではなく、物件を探している人の意欲を引き出すための投資だ」と話す。
成約率向上や反響獲得後押し
閲覧数最大5倍 5種類から選択
カグオクが提供する「カグオク」は、AIを使って空室の写真に家具やインテリアを自然に合成し、物件写真の魅力を高めるためのサービスだ。増山社長は「家具付きの物件写真があることで、部屋探しをする人は、その部屋に住んだ際のイメージが湧きやすくなる。その結果、成約までの期間を短縮したり、成約率を高めたりする」と話す。実際にカグオクを導入した企業では、ポータルサイトの閲覧数が平均3〜5倍に増加した事例があるという。
対応範囲はワンルームから3LDK以上までと幅広い。リビング、ダイニング、寝室、キッチンといった複数の部屋に対応する。家具のスタイルは、「モダン」「和モダン」「北欧風」「ラグジュアリー」「アメリカン」の5種類から選ぶことができる。




