不動産会社のM&Aを進めるリログループは、2010年の東都を皮切りに、10年間で41社をグループ化し、20年3月期の管理戸数はトータルで約8万9000戸にまで拡大した。15年にはグループ入りした管理会社の中間持ち株会社であるリロパートナーズ(東京都新宿区)を設立。グループのシステム提供や管理会社同士のノウハウの共有の場となっている。同社の黒崎修会長は「グループ内の不動産会社から学びながら、全体で成長できる体制になっている」とその強みを語った。
41社をM&A、管理約8万9000戸に成長
地場大手から零細まで前期は20社が傘下入り
-19年に福岡の地場大手、駅前不動産ホールディングスをM&Aしたときには驚きました。
私も驚きました(笑)。管理戸数が1万7000戸の会社なので、グループとしての管理拡大にはずみがつきました。リログループは、10年に私の古巣である東都を皮切りに、後継者のいない地場不動産会社のM&Aを進めてきました。これまでの実績が認められたこともあり、18年3月期の約5万7000戸から20年3月期には約8万9000戸と、この3年間で約3万2000戸増えたことになります。前期だけでもグループ入りした会社は20社にのぼります。グループ41社の中には、賃貸管理会社もあれば、仲介専業会社もあります。会社の規模も地場大手から、1店舗のみの零細企業もあります。エリアは、東京、大阪、福岡、仙台など大都市が多いですが、茨城の会社もあり、スタンスとしては人口30万人以上の都市で展開している不動産会社を対象としています。