築42年の和室を改修 賃料2万円アップし完成前に成約

マチモリ不動産,CHAr(チャー)

物件紹介|2022年03月03日

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仕切りを取り、白を基調とした明るい部屋になった

 賃貸住宅の築古物件の再生やまちづくり事業を行うNPO法人CHAr(チャー:東京都大田区)は、築42年のRC造マンション「小倉ビル」の一室をリノベーション。家賃を4万5000円から6万6000円にアップしたうえで、完成前に入居が決まった。改修費は約330万円。

 同物件はJR東海道線「熱海」駅から徒歩10分に立地。5階建ての全9戸。住戸の広さは46.48㎡で、間取りは2DKから1LDKに変更。襖で仕切られた暗い雰囲気の和室を、白と木材の素材感を基調とした明るい洋室へと生まれ変わらせた。入居者ターゲットはリモートワークの単身者もしくはカップルだ。

 今回の企画は熱海市で不動産管理を行うマチモリ不動産(静岡県熱海市)との連携企画。CHArが自社で提供する「モクチンレシピ」という改修のアイデアツールを軸に、コンサルティングを行いながら物件の空間デザインやリノベーションを行った。

襖で仕切られた畳の部屋

襖で仕切られた畳の部屋

 具体的には、木質系の部材を使うことによって、サッパリした印象ながらも素材感のある空間にするべく、モクチンレシピの「ざっくりフロア」を採用。普通は下地材で使われる構造用合板を、塗装してそのまま床の仕上げ材として使用することでコストダウンする改修プランだ。今回はラワン合板を使用した。

 さらに、入居者それぞれの好みに合わせて壁面をカスタマイズできるモクチンレシピ「あなあきウォール」も採用。物を置いたり掛けたり、入居者が自由にアレンジして使用できる有孔ボードを壁面に設置する改修プランだ。部屋全体を塗装で白ベースにしつつ、床や有孔ボードで木材の素材感もある空間を作った。

 また、水回りにある柄の入った扉やタイルはあえて残し、レトロな雰囲気を演出。熱海というエリアの雰囲気にも合わせているという。

洗面所のドアにあしらわれた柄ガラスはあえて残した

洗面所のドアにあしらわれた柄ガラスはあえて残した

 CHArの荒井聖輝氏は「モクチンレシピを使用して部分リノベーションを行えば、投資コストと改修内容のバランスをコントロールできる」と語った。

(2022年2月28日13面に掲載)

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