東急(東京都渋谷区)は、定額制の多拠点居住サービス「TsugiTsugi(以下、ツギツギ)」を正式に事業化し、恒常的なサービス提供を行うと発表した。5月17日には同サービスに関する説明会を実施。同日、新プランと新しく導入された人工知能(AI)コンシェルジュ機能も公開した。
新サービスの追加を発表
ツギツギはいわゆるホテルのサブスクリプションサービスだ。同社グループの運営するホテルと全国の提携ホテル合わせて110施設(5月時点)が対象。会員数は、無料会員を含め約2万人。宿泊数の上限はプランによって異なる。
個人利用客向けプランは4種類。従来より提供してきた30日ごとに5泊、14泊、30泊できるプランに加え、30日ごとに2泊できるプランの提供を開始した。月額料金は2万3980~29万9800円(税込み)。
法人向けプランも開始する。この場合は、法人ごとにプランをフルカスタマイズして提供していく。
そのほかにも、新たに旅先や施設選びをサポートするAIコンシェルジュ機能「旅先こんしぇるじゅ」をリリース。AIチャットサービスの「chat(チャット)GPT」を活用し、ユーザーごとに最適な旅先や宿泊施設、旅程を提案する。また、AIとの会話を通じて、ユーザーの本音やホテルへのニーズを探り、ツギツギのサービス改善に活用していく。
ホスピタリティ事業部事業戦略グループの川元一峰主査は「サービス単体での黒字化には3年かかるとみている。東急ホテルなどグループの収益につながるため、連結ベースでみると黒字化は非常に速いペースで進むのでは」とコメントした。
(2023年6月5日2面に掲載)