愛知県と静岡県に管理拠点を持ち、9400戸を管理する住まいLOVE(ラブ)管理(愛知県豊橋市)は、原復のタイミングをオーナー向けのリノベ提案の機会と捉える。そのため、退去立ち会いを施工会社に依頼し、その時間で社員はリノベ提案のための準備を進める。「原復単体の件数は減らしていく」というのが同社の考え方だ。
社員はリノベ提案に注力
同社は愛知県豊橋市、静岡県浜松市の2拠点を管理エリアとする。管理業務担当者11人のうち、他業務との兼務で5人が原復関連業務を担う。
年間の原復件数は1200件程度。原復単価は、単身者向けで平均10万円。施工期間は10日〜1カ月程度。
原復の体制は、同社が元請けとなり、工事を施工会社に外注する。依頼先の施工会社は5社。退去立ち会いから外注するため、管理物件に訪問可能な距離に拠点を置く会社を選定基準とする。
原復業務の特徴は、退去立ち会いを100%外注している点だ。1件約5000円の立ち会い費用を施工会社に支払う。三浦孝之取締役部長は「最大の目的は、他業務に充てる社員の時間をつくること」と語る。2013年ごろから同方針に変更。3〜4件の退去立ち会いの予定が入ると、担当スタッフが1日拘束されてしまうところを、外注することで業務負担を軽減してきた。
入居者は、電話や来店、同社のウェブサイトの3つの方法のいずれかで解約の申請を行い、連絡があった日を受付日とする。グループウェア「サイボウズ」の機能を活用し、施工会社と原復のスケジュールを共有しておく。これを基に、同社の事務担当者が入居者とのスケジュールを調整し、最短で2週間後の日程で立ち会い日を確定する。
管理拠点を置く住まいLOVE管理浜松南支店の外観
立ち会い時には、施工会社が現地で見積書を作成し、入居者から金額合意を得て、サインをもらう。入居者負担分は、基本的に敷金内での精算となる。同社は賃貸借契約書に工事単価を明記し、入居者からサインをもらうことで、金額合意の際のトラブルを防いでいる。
この時に、現場でオーナー向けの原復負担分の見積書を作成。同書と併せて、社内で作成したリノベの見積書をメールで送付し電話、または訪問にて詳細な提案を行う。家主の工事費精算は、毎月送金する家賃との相殺か、送金分を超過する場合は翌月銀行振り込みで対応する。
リノベを含む商品企画・提案は、原復担当のうち4人で行う。全員が女性で、女性目線の細かな視点をデザイン企画に生かす自社ブランドとして展開する。退去を立ち会わないことで捻出した時間に、リノベなどの企画会議を月4回実施する。
(2023年7月24日5面に掲載)





