Z世代の従業員 上手に向き合う
今回は、従業員としてのZ世代に焦点を当て、彼らが形成している働き方のニューノーマルについて考察する。
不安定な経済・社会情勢下で育ったZ世代は、自身の将来に強い不安感を抱いている。
現実的な価値観を持つZ世代は、仕事上のキャリアにおいても「早く自分の市場価値を上げたい。どの会社でも通用する人材になりたい」と考えている。
当社調査(図参照)によると、新卒社員の約30%が入社後3年以内に転職する可能性が高いと考えており、「5年以内」の回答も含めると約60%強にまでなる。そもそも長く勤めようとは思っておらず、入社時点ですでに転職を見据えている。そのため、ベテラン社員と若手社員ではキャリアの時間軸が異なる可能性が高く、いわゆる「若手の修業期間」のようなものが長過ぎると感じたり、身近な先輩にロールモデルがいないと、成長した自分の将来像がイメージできず、早期に見切りをつけ転職してしまう。