前回は、ブロックチェーンの特性について解説しました。ブロックチェーンを利用すると公開したデータの改ざんが難しくなり、検知・検証が容易であることから、データを多数の組織や個人が公正に共有する「分散型データベース」として構築できるようになります。
今回は、分散型データベースと、それを不動産業界でどのように活用するかについて解説したいと思います。
分散型に見る特徴 参加者全体で管理
まず、データベースとは、在庫情報など大量のデータを整理して管理するシステムです。
分散型データベースとは、データがネットワーク内の多くの異なる場所に分散して保存され、多数の者(参加者)がそこへアクセスできるというデジタルデータベースです。一見わかりにくいかもしれませんが、通常のデータベースと比較することで理解が深まります。
例えば、銀行のデータベースは銀行がすべてのデータを管理しています。預金者は自分の口座に変更(お金の引き出しや送金)を加えるわけですが、データは「中央集権型データベース」に集中しています。