2016年にHD化し基盤強化
静岡県中部の地場大手管理会社アイワ不動産(静岡市)は、新規事業に挑戦する方針を貫き、会社を成長させてきた。2016年にホールディングス(HD)体制に移行し、組織力の向上に努めてきた。社員の定着率向上を進め、近年は事業多角化を人材育成に絡める。
「任せる」ことで人材育成狙う
粗利益、年14%伸長
「当社の理念は『お役立ちの精神で地域社会の発展に貢献する』。すべての事業はこの理念に基づいて展開している。長く地元で愛されている当社だからこそさまざまな案件で声をかけてもらえ、若手が恐れずチャレンジできる土壌が備わっている」
こう話すのは、アイワ不動産の関根和孝社長だ。同社は、顧客・地域のニーズに沿って事業を横展開している。近年は新規事業のプロジェクト担当者を社内で公募し若手社員に任せることで、人材育成にも生かす。
同社は、静岡県の中部エリアを商圏に総合不動産業を手がけるアイワホールディングス(同)の中核を担い、売買・賃貸仲介や管理を行う事業会社だ。3月15日にはグループ創業55周年を迎えた。16年には組織再編を行い、HD体制に移行。関根社長は同年、社長に就任した生え抜きの社長だ。
単体の売上高は、20億円。売上総利益は、前期比14%増の10億円強となっている。売上総利益ベースでの事業別構成比は、管理が約3割、賃貸仲介が3割、売買・開発が2割と続く。
管理戸数は年5%前後増の安定成長を続ける。3月末時点の管理戸数は8300戸で、前年同月比で452戸増やした。




