家主や不動産会社が参加
吉原住宅(福岡市)の吉原勝己社長は3月、兵庫県神戸市で廃虚再生の現場を巡る視察ツアーを開催した。ツアーは吉原社長が主催する「2025年ストック活用でまちの活性化を図る研究会」の活動として企画したもの。同研究会では、既存建物を活用することで地域のコミュニティーや、そこに住む魅力などを創出し、地域活性につなげる不動産経営について学んでいる。
当日は、不動産オーナーや不動産会社の経営者など、約20人が参加。神戸市兵庫区にある傾斜地の住宅街を訪問した。廃虚の再生を手がけた建築家の西村周治氏と、賃貸業の高梨繁オーナーが案内役を務めた。訪問した場所の一つは「バイソン」という地域で、西村氏が斜面にある空き家9戸を買い取り、再生したエリアだ。車両が入れない路地の先に位置している。シェアハウスやギャラリー、クリエーターが活動するスペース付きの住居などで構成し、界壁などを取り除き一つの村として運営している。