中古住宅の建物検査を手掛けているのが検NET(東京都立川市)だ。約150名の検査体制を構築し、年間約2万件の実績を誇る。売買仲介会社向けの中古住宅の検査だけでも月間500件以上。検査事業だけで年商は5億円を超える。
買取再販物件の販売前の品質チェックも
「住人目線」で検査
東京都立川市に、2015年に設立した検NET。不動産の売買仲介会社を主要顧客とし、中古住宅と一部新築の建物検査を手掛ける。全国の主要都市を商圏とし、年商は約5億円。社員は37名で、外部パートナーを含めた検査員の数は約150名。検査件数は年間約2万件、累計で9万件を超える。
住宅関連のさまざまな調査を提供する同社だが、主に次の2つを事業の柱とする。1つが、中古戸建てを対象とする「建物状況調査(インスペクション)」。「主な対象は、建物の基礎と雨漏り。床下にもぐってシロアリや漏水などもチェックします」(松田隆模社長)
検査にかかる時間は、検査員1人で3時間から3時間半。検査費用は、国交省が目安として設けている金額(約6万円)よりやや割安に設定しているという。50社以上の大手仲介業者の依頼を請け負い、月に500から700件の調査を行う。
もう1つが「引き渡し前インスペクション」。新築住宅やリノベーション工事後の中古住宅を顧客に引き渡す前に、問題がないか、不動産会社の代わりにチェックするサービスだ。同社がいま最も注力する分野。買取再販、リフォーム会社の大手中心に50社以上とコンスタントな付き合いがある。
「先に述べた建物状況調査は、主に構造と直接雨にあたる部分に支障がないかを見る、いわば対象が絞られた検査。一方、引き渡し前検査は、工事の完成度をエンドユーザーの目線、つまり素人の視点に立って、1つひとつ厳しく検査していきます」(松田社長)
例えばマンションならば、建物検査・給排水管路検査・建具開閉検査・設備稼働検査・電気設備検査の5つを実施し、点検項目は約300。戸建てでは470項目にのぼるという。
所要時間は、例えばマンション専有部の場合、検査員1人で5時間から6時間。翌日か翌々日までに、物件の状態をABCの3段階で評価し、是正箇所をまとめた報告書を提出する。またそれとは別に、3カ月に一度「検査実施報告書」を発行する。同期間において物件に発生した不具合を記したレポートで、クライアントが自社の施工や管理体制を見直すのに役立つ。「おかげさまで顧客からは、アフターサービスの出動回数が減り、社内の負担が軽減したというお声をいただきます。また、地方にエリアを広げたい顧客からは、例えば遠方で管理状況が不明な物件も、我々が代わりに検査することで、安心して取り扱えるようになったと喜ばれていますね」(松田社長)




