土地代や建設費の高騰が著しい中、既存物件のリノベーションによって投資効率を高めることに着目する企業が増えている。1万3738戸を管理するフェニックス管理(大阪市)は大阪市内の築36年の空室について、双日レジデンシャルパートナーズ(東京都港区)と共同で収益性を高める改修を実施した。
景観と広さを生かした改修
14階建ての最上階 93㎡のバルコニー
リノベーションしたのは、14階建て賃貸マンション「インプルーブ天満橋」の最上階の住戸だ。広いバルコニーを生かしたリノベによって、家賃55万円で成約した。施工費は約1000万円。
外資系大手金融機関と総合商社の双日(東京都千代田区)が共同出資する双日レジデンシャルパートナーズの運用物件。フェニックス管理がプロパティマネジメントを担当する。リノベはフェニックス管理と双日レジデンシャルパートナーズの2社で協議し、コンセプトや施工内容を固めた。
同物件は、大阪メトロ谷町線天満橋駅から徒歩4分の立地。SRC造14階建ての全38戸で、13階までは約60〜90㎡の2LDK〜4LDKの間取りだ。14階は1戸のみで、新築時はオーナールームだったとみている。広さは専有部が116㎡、メインのバルコニーが93㎡の広さを有する。春には桜並木が、夏には大阪市内の花火大会が見えるロケーションだ。高級賃貸として貸し出せる物件だが、築36年の古さを感じさせる内装、主寝室の奥にある浴室、閉鎖的な空間のキッチンが課題になっていた。
周辺に競合となる同等の広さの賃貸住宅はないが、フェニックス管理は大阪市内に専有面積100㎡前後の自社物件を複数所有し、リノベによって家賃アップした事例を持つ。過去の事例を基に、改修後の家賃を設定した。フェニックス管理フロント部門フロント第1課の瀧川秀斗氏は「改修後の家賃から総工費の予算を確定し、リノベの内容を練った。入居者ターゲットは経営者や外国籍の富裕層とした」と話す。




