今回の地震は熊本市の建物にも多くの被害を出したが、10年前の震災を経験した管理会社の対応は迅速だった。全社協力体制を構築し、地震発生の翌日~2日後には物件巡回を開始。オーナーへの連絡も早期に行った。
全社協力体制、特設サイト設置
200人で物件確認
明和不動産が膨大な数の問い合わせを受けつつ2日間で全管理物件を巡回することができたのは、全社的な協力体制を素早く構築できたためだ。
地震当日に社長や役員中心の災害対策本部を設置し、対応について協議。巡回のために、仲介店舗の営業社員やバックオフィス部門の社員、他部署の管理経験者ら総勢200人を動員することを決めた。現場対応に精通する管理部の社員が問い合わせを受けることで、漏水などに迅速に対応した。
巡回の際は、今回の地震発生当日に作成した専用巡回アプリを活用。アプリ内の項目順に建物を確認することで、普段建物を見る機会が少ない社員でも的確に建物の被害を把握できる。アプリは、10年前の熊本地震の経験を踏まえて作成していた外壁や配管などの点検項目を基に、ノーコードツールの「kintone」で作った。
同社では16年の熊本地震以来、記録資料を用いた啓蒙活動を毎年実施してきた。風化防止のための取り組みが全社的な現場対応を支えたといえる。一方で、ヘルメットなどの備品の整理や機械式駐車場の故障による社用車不足への対応といった新たな課題も明確になった。社員の安全管理も含めて、BCP(事業継続計画)の再構築を進める方針だ。





