あいおい損害保険(東京都渋谷区)は12月4日、家財保険大手の少額短期保険事業者である全管協共済会(東京都中央区)と業務・資本提携し、同共済会の発行済み株式の35%を取得した。全管協共済会および同共済会の筆頭株主である全国賃貸管理ビジネス協会との連携を強め、商品開発・営業提案などで協力関係を構築していく。
全管協共済会は2008年4月設立。賃貸住宅の入居者向け家財保険大手の一角。代理店数約1100社、平成20年度の収入保険料64億4700万円、年間新規契約数約43万7000件、累計保有契約数は80万件を超える。あいおい損保出資後も全国賃貸管理ビジネス協会が発行済み株式の65%を所有する筆頭株主であることは変わらない。
あいおい損保と全管協共済会は、大東京火災海上保険時代にも提携関係を結んでおり、両社の関係は古い。保険業界を取り巻く環境変化への対応策について協議を重ねる中、業務提携と資本関係の強化という選択肢が浮上した。
「あいおい損保と提携する理由は、商品開発を含め、より発展していくために新たなビジネスモデルの構築が不可欠と考えたから。将来的にはコンプライアンス体制のよりいっそうの強化という点でも、協力関係を活かせると期待しています」(全管協共済会 小花和人社長)
両社は今後、再保険取引や人材交流等の取り組みも進めていく。
業務・資本提携を機に、あいおい損保と全国賃貸管理ビジネス協会との関係も強化し、家主向けなど、ビジネス協会が有するマーケットにアプローチする商品・サービスを検討していく。