創業73年を迎えた大丸(東京都目黒区)は目黒区と世田谷区の物件を中心に1680戸を管理している。入居率は97%を維持。管理を任されている不動産オーナー250人のうち半数が地主だ。イベントや丁寧な管理でオーナーと長い付き合いを続けている。
管理戸数前年比80戸増
同社は東急電鉄東横線「学芸大学」駅エリアに本店と『駅前賃貸センター』の2拠点を置き、仲介管理事業を行っている。同駅周辺には飲食店が立ち並ぶ商店街や大学があることから、学生や20~30代の単身者、ファミリーの来店客が多い。多い月は2店舗合わせて100組が来店する。菅野将之社長は「商店街が活気づいていると住みたい人が集まる」と語る。
地方では商店街の店舗が閉店し、シャッター通りになってしまった地域もある。一度人が離れてしまえば、かつてのような活気づいた街を再生することは容易ではない。そのため、菅野社長は「学芸大学」駅エリアの商店街を盛り上げるために商店街振興組合の理事を務め、年に数回イベントを企画。そうめん流しのほか、仮面ライダーのバトルショー、高校生の和太鼓演奏などを開催している。さらに、同社で成約した顧客には商店街の飲食店や美容室など加盟店で利用できる3000円分のクーポン券『大丸サンキュウカード』をプレゼントするなど、人が行きかう商店街づくりの一助を担っている。