ビーシーシー(東京都港区)は、自社で保有する築約50年の賃貸マンションにリノベーションを施し、家賃を1.8倍にアップした上で入居者を獲得することに成功している。「ポイントは、専有部だけでなく共用部にも手を加え、外観を一新した点。マンションの顔となるエントランスの改修には約700万円を費やした」と不動産事業部の小嶋三根樹執行役員は話す。
住戸もフルリノベして家賃1.8倍に
東京メトロ日比谷線「六本木」駅から徒歩4分という立地を踏まえて、デザインには特にこだわっている。物件のデザインコンセプトは、新築にはないヴィンテージ感を残した、「古き良きかつ新しい東京」。例えば、エントランスの入り口は市松模様をモチーフにした高級感のあるデザインで仕上げ、床には平田タイル(大阪市)の意匠タイルを採用した。オートロックの先では、アクセントとして新築時のまま残された重厚な大理石の壁面が来客を出迎える。宅配ボックスを新設し、利便性も向上させた。