一般社団法人賃貸不動産経営管理士協議会(東京都千代田区)は、同協議会の実施する賃貸不動産経営管理士(以下、管理士)試験が15日に国土交通省から国家資格試験としての認定を受けたことを発表した。
管理業務の全従事者取得を目指す
長期的には、管理事業の規模の大小を問わず、賃貸管理ビジネスにおける全従事者の管理士取得を進めるため、業界団体が結束して情報発信や周知などを行う。
18日に開いた東京都千代田区の霞山会館での記者懇談会にて、同協議会の坂本久会長は「管理業法が15日に施行され、管理士は明確に国家資格となった。移行講習や指定講習を適切に遂行し、専門知識を持つ国家資格保有者を輩出していきたい」と語った。
同協議会が実施する管理士試験は、15日付で国から管理業法12条第4項に定められた「業務管理者として管理業務に関する必要な知識と能力を有する者と証明する事業」に該当する「登録試験」として国家資格の試験と認められ、管理士は国家資格となった。
11月21日に実施予定の管理士試験に合格し、登録を行った管理士は、管理業法で設置が義務付けられる業務管理者として認められることになる。
管理士の累計合格者は7万8075人、資格登録者は5万7466人(いずれも21年6月時点)となっている。
それ以外に業務管理者として認められるのは、20年以前の管理士取得者で移行講習を受け、登録した者と宅地建物取引士で指定講習を受け登録した者となるが、この移行講習・指定講習ともに同協議会が実施機関として国から第1号の認定を受けた。
将来的には賃貸管理業者の業務管理者は管理士の登録者のみで統一していきたいとする。
同協議会は管理業法で事業者としての登録が任意となっている200戸未満の賃貸管理会社についても、現場の従事者が管理士を取得することで、業界の人材、サービスのレベルアップになるとみる。
同協議会の構成団体である、公益財団法人日本賃貸住宅管理協会(同)、公益社団法人全国宅地建物取引業協会連合会(同)、公益社団法人全日本不動産協会(同)の3団体では、会員企業に対し同資格の情報発信を行い周知していく。
(6月28日1面に掲載)
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