電子契約が少しずつ浸透し、紙による契約と電子契約が混在している管理会社も多い。契約書管理業務の煩雑さは、管理会社にとって大きな負担となっている。そうした中、倉庫事業を展開する寺田倉庫(東京都品川区)が展開する文書管理サービス「CLOUD CABINET(クラウドキャビネット)」が契約書管理業務そのものを見直す手段として注目されている。
リスク回避やスペース効率化にも
原本を保管 データ化も対応
CLOUD CABINETは、契約書の紙原本を安全に保管しつつ、データ化からシステム上での管理までを一貫して行うサービスだ。最大の特長は、契約書管理に関する一切の業務を寺田倉庫に委ねられる点にある。締結後の契約書をそのまま同社に送付すれば、同社が保管から、ファイリング、データベース化までを一括して担う。久保田達郎常務執行役員は「管理担当者は『どこにしまったか』『誰が取り出したか』などを気にせず、必要なときにクラウド上で契約内容を確認することができる。日々の業務負担を大きく軽減するほか、属人化したり管理ミスが発生したりするリスクの回避にもつながる」と話す。
契約書を倉庫に保管するサービスでは、段ボール単位で保管することが一般的だ。CLOUD CABINETでは、契約書1件ごとにファイルに収納され、個別にバーコードにより管理される。保管する契約書に付随する書類を同じファイルに保管することも可能だ。原本を取り寄せた記録がファイル単位でシステム上に残るため、誰が、いつ、どの契約書を取り出したのかが明確になり、コンプライアンス強化にもつながる。




